最近気になっている「美容師さん一人当たり固定費」について

よく美容室経営の集まる会議では、外国人労働者の雇用を促進していかないと美容業界の未来はない…みたいなことを言われるんだけど、果たしてそうなのかなぁ?って思っています。ちなみに、産休復帰の美容師さんを増やしていく取り組みは賛成です。

美容師さんが減っているね…という話。

美容業界はいつからオーバーストアになってしまったのかわかりませんが…。
そして、美容師さんの実際に仕事に従事している人数というのは正確に把握できませんが…。

美容室の数が23万件程度。
美容師さんの数は47万人程度。

美容室一軒あたりの美容師さんの人数はおおよそ2名。
あくまで免許取得者ベースの人数で、かなりざっくりなので、実際に美容室に従事している人数というのはもっと少なく25〜30万人くらいじゃないかな?という感覚も持っています。

そうやって考えると、美容師さんの人数はたしかに少ないのかもしれません。

ゔーん…、じゃあ何人の美容師さんがサロンにいることが適正なんだろう?と考えてみても、サロンの規模やメニューによって必要な人数は違いますよね。それでも果たして、美容師さんの人数が少ないことが問題なのでしょうか?

下記は、そもそも美容師さんが足りていないのではなく、美容室が多いのが問題なのではないか?という仮説。

生産年齢人口イコール、美容室の見込み顧客とは言い切れませんが、生産年齢人口がおおよそ7700万人…。
そのうち、美容室の見込み顧客と考えられるのは、おおよそ6割から7割程度でしょうか?

そう考えると見込み顧客は5000万人程度…。
その顧客をサロンの件数23万件で割ってみると、美容室1店舗あたりの見込み顧客数は217名程度…。
顧客の平均的な年間利用金額35,000円をベースに考えてみると、美容室1店舗あたりの年間売上高は760万円程度。
ひと月あたり換算で63万円程度…。

もし、はじめの仮説のとおりに美容師さんが美容室1店舗あたりに2名いると考えてみると、一人当たり月間生産性は30万円程度…。
それはそれは、かなり生産性の低い業態と感じてしまいます…。
美容師さん人数が25〜30万人と考えると、なんとかやっていけているくらいの仮説になるのではないでしょうか?

そう考えてみると美容師さんを増やそう…、とする前に、美容室に来られる見込み顧客を増やそう…。美容室に来られるお客様の年間利用金額を高めていこう…。と、考える方が先なのではないかなぁ…と感じるのです。

話を戻して、そもそも美容師さんが足りていないのではなく、美容室が多いのが問題なのではないか?という仮説をもう少し考えてみます。

美容師さんの待遇や労働環境が改善しない理由は…、美容室がオーバーストアである為に、美容師一人当たり固定費(家賃)が高いことが問題なのではないか?と思うのです。

一人当たり生産性が50万円程度であるならば、理想的な経営の家賃比率から考えると適正な家賃は5万円…。それ以上に家賃が増える部分は、どこかの経費を下げていかなければ、なかなか理想的な給与や貯蓄はできないもの…。

でも実際のところなかなかそんな金額で店舗運営をできることなんて、そうそうありません…。
一人で開業したとしても、美容室の広さはおおよそ10坪程度は必要なのではないでしょうか?

設備にしてもそう…。
ボイラーやシャンプー台など、一人開業で一人で負担するにはリースや減価償却など、経費感覚で考えたとしても、すごく負担が大きいもの。

美容室が多くなりすぎて、美容師さんが分散した為に、美容師一人当たり固定費(家賃)が高くなっているというのが、なかなか美容師さんの待遇や労働環境が整わない理由の一つだと考えています。

それだけでなく、美容室が増えたことにより負担が増えた経費は、広告宣伝費と求人広告費…。
母数が増える為に、どうしてもこういった経費も増加しているのでは?と感じています。

一人のお客様を集客するのにかかる費用、求人費用については、過去に書いたこともありますが、かなりの負担…。

美容室が安定して利益を取れる業界にしていこうと思うと…これ以上のオーバーストアにならないようにすること…。

独立しないと思うような労働環境の実現ができない業態から、生涯雇用が当たり前になり、独立しなくても生涯美容師を続けられる業態に変化していくことの方が大切なのではないかと感じています。

独立したい美容師さんやフリーランスの美容師さんの気持ちがわからないわけではないのですが、まず独立しよう…とする前に、そのサロン、その会社で生涯美容師として働ける方法はないのか?
会社だからこそできる、自分たちの労働環境の改善を考えられないのか?など、少しでも考えていくことも大事じゃないかな?と感じています。

自分自身はいち経営者として、美容師さんの生涯雇用を考え、整えていくことで、独立以外の選択肢を持てるようにしていくことも大切ではないかと考えています。

なかなか状況はすぐに変わらないけれど、自分なりの想いも持ってやっていきたい。

生涯美容師を当たり前に続けられる業態へ…。

今日はなんか久しぶりに、ロングエントリー。
この辺で終わります。




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