美容室へ行っても、なんとなくしっくりこない。
大きな失敗をされたわけではないけれど、「次は違う美容室にしてみようかな」と探してしまう。
いわゆる「美容室ジプシー」になっている方は、意外と多いのではないでしょうか。
もちろん、一度行って「ここは合わない」と感じた美容室へ、無理に通い続ける必要はありません。
ただ、毎回「悪くはなかった。でも何か違う」で美容室を変えているなら、少しだけ美容室の探し方を変えてみてもいいかもしれません。
良い美容師は、一回ですべてを当ててくれる人とは限りません。
前回の感想を聞いて、次の髪型を少しずつ調整してくれる。
そんな美容師も、「自分に合う美容師」の一つだと僕は思っています。
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まず「美容室に何を求めているか」を考えてみる
自分に合う美容室を探すとき、最初に考えてほしいのが「何を特に大切にしたいか」です。
美容室に求めるものは、人によって違います。
たとえば、
- 自宅でも扱いやすい髪型にしたい
- トレンドや似合うデザインを提案してほしい
- 白髪や髪質の悩みを相談したい
- カラーや縮毛矯正など、特定の技術を重視したい
- できるだけ通いやすい価格がいい
- 予約の取りやすさを重視したい
- 静かに過ごしたい
- 美容師との会話も楽しみたい
どれが正しいということではありません。
価格も、技術も、居心地も、通いやすさも大切です。
ただ、すべてを同じくらい求めて美容室を探していると、「何となく違う」という判断になりやすいことがあります。
自分にとって特に外したくないものは何か。
ひとつに絞る必要はありませんが、優先順位が少し見えるだけでも美容室は選びやすくなります。
初めての美容師が分かること、まだ分からないこと

初めて担当する美容師でも、髪を見たり触ったりすることで分かることはあります。
髪質、毛量、現在のダメージ、クセ、これまでの施術履歴などを確認しながら、希望するスタイルに近づけていきます。
でも、初回ではまだ分からないこともたくさんあります。
- 朝どのくらい髪に時間をかけられるのか
- 実際に自分で乾かすと、どこが扱いにくいのか
- どのくらいの変化まで楽しめるのか
- 「短くしたい」の中でも、何が好きで何が苦手なのか
- 美容室ではきれいでも、普段の生活ではどう感じるのか
カウンセリングでできるだけ確認しますが、すべてを一度で知るのは難しいものです。
特に初めての美容室で「全部おまかせ」にすると、美容師はまだあなたの好みや生活について十分な情報を持っていません。
初めての美容室でのおまかせについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
▶ 初めての美容室で「おまかせ」はNG?失敗しない頼み方を美容師が解説
美容室を出てから分かることもあります
美容室では気に入っていたのに、翌朝自分でセットしたら少し難しかった。
反対に、自分では大きな変化だと思っていなかったのに、職場や友人からすごく褒められた。
こういうことは珍しくありません。
髪型は、美容室の鏡の前だけで完成するものではないからです。
実際に何日か生活してみると、
- 朝、簡単にまとまった
- ここだけ跳ねやすかった
- 前髪が少し扱いにくかった
- カラーが周りから好評だった
- もう少し軽くてもよかった
- デザインは好きだけど、自分では再現しにくかった
など、いろいろなことが分かってきます。
そして、この情報は美容師にとってかなり大切です。
2回目は「前回どうだったか」を伝えてみてください
同じ美容師にもう一度お願いするとき、特別なオーダーを考える必要はありません。
前回の髪で生活してみて、どうだったか。
それを少し教えてもらえるだけでも十分です。
「ここが扱いにくかった」と言われれば、次はそこを変えられます。
「デザインは好きだったけど、自分ではセットできなかった」なら、雰囲気を残しながら扱いやすい方法を考えられます。
そして、
「この前のカラー、すごく褒められました」
という感想も、美容師にとってはとても大きな情報です。
良かったことも、気になったことも、どちらも次の提案の材料になります。
美容師がどんなことを考えながら提案しているのかについては、こちらの記事で詳しく書きました。
▶ 「美容師さんが提案してくれない」と感じるのはなぜ?美容師が考えていること
2回目で見てほしいのは「修正してくれるか」
一回目の仕上がりが100点だったかどうかだけでなく、もう一つ見てほしいことがあります。
前回伝えたことを、次の施術に反映してくれる美容師かどうか。
たとえば、
「前回ここが跳ねやすかったです」
と伝えたときに、
「では今回は、この部分を少し変えてみましょう」
と考えてくれる。
あるいは、
「前回より今回の方が扱いやすかった」
という変化がある。
こうしたやり取りができる美容師なら、回数を重ねることで相性が良くなっていく可能性があります。
反対に、気になったことを伝えても毎回同じだったり、こちらの希望を聞いてもらえなかったりするなら、別の美容師を探すという判断ももちろんあります。
「同じ美容師に通い続けること」そのものが目的ではありません。
自分のことを知ろうとしてくれるか。
そして、知ったことを次に活かしてくれるか。
そこを見てみてください。
長く担当すれば、少しずつ「あなたの情報」が増えていく

同じ美容師が何度か担当すると、
「この長さは扱いやすかった」
「耳が出すぎるのは苦手」
「朝はあまりスタイリングしない」
「このくらいのカラーの変化は好き」
といった情報が少しずつ増えていきます。
だから、初回より2回目、2回目より3回目の方が、その人について知っていることは多くなります。
もちろん、長く担当すれば絶対に分かり合えるという話でもありません。
美容師だって、お客様の言葉を読み違えることがあります。
昔聞いた好みを「今も同じだろう」と思い込んでいることだってあります。
だから長い付き合いになっても、ときどき、
「最近はこういうのも好き」
「昔は嫌だったけど、今ならやってみたい」
と情報を更新してもらえると、新しい提案につながります。
美容室ジプシーを無理に卒業しなくてもいい
いろいろな美容室へ行ってみること自体が、悪いわけではありません。
美容室を変えたからこそ、自分に合う技術や美容師に出会えることもあります。
だから、
「美容室ジプシーを今すぐ卒業しなければ」
と考える必要はありません。
ただ、
「悪くなかったけど、何となく次へ」
を何度も繰り返しているなら。
一度だけ、同じ美容師に前回の感想を持って帰ってみるのも一つの方法です。
良い美容師は、最初から何も言わなくても100%分かってくれる人とは限りません。
前回より今回。今回より次回。
話を聞きながら、少しずつあなたに合わせてくれる美容師。
そんな相手もまた、「自分に合う美容師」なのだと思います。

