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ヘッドスパって何がいい?美容師が教えるドライ・ウェットの違いと本当のメリット

美容室でウェットヘッドスパを受ける女性と、ドライ・ウェットの違いやヘッドスパのメリットを解説する美容師のイラスト

「ヘッドスパって、結局何がいいんですか?」

お客様から聞かれることがあります。

頭皮ケア。

毛穴の汚れ。

血行。

髪のボリューム。

いろいろなメリットが紹介されていますが、10年以上サロンでヘッドスパをしてきた僕が、今いちばん最初に答えるなら――

圧倒的にリラクゼーションです。

もちろん、美容室で行うヘッドスパには頭皮や髪をケアする役割もあります。

でも、お客様を長く見ていると、

「頭皮をどうにかしたい」

という目的だけでヘッドスパを選んでいる方ばかりではありません。

「気持ちよかった」

「なんかスッキリした」

「今日はちょっとゆっくりできた」

それでいいんじゃないかな、と今は思っています。

この記事では、ドライヘッドスパと美容室で行うウェットヘッドスパの違い、僕がサロンワークで感じているメリット、そしてヘッドスパに期待しすぎない方がいいことまで整理します。

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ヘッドスパの一番の魅力は「気持ちいい」でいい

美容室のヘッドスパでリラックスしながら頭皮と髪をケアする大人女性

美容室にいる時間を考えてみると、人の手が直接触れて、目を閉じてゆっくりできる時間って意外と少ないんです。

カット中は鏡を見ています。

カラー中は待ち時間があります。

でも、シャンプーやヘッドスパは少し違う。

椅子を倒して、目を閉じて、人の手で頭を洗ってもらう。

その延長で頭皮をゆっくりほぐしてもらう。

僕は、この時間そのものにヘッドスパの価値があると思っています。

頭部へのマッサージについては、ストレスやリラクゼーションに関する研究もあります。

ただ、美容室のヘッドスパを医療的なストレス治療として考える必要はありません。

仕事や家事、育児などで忙しい毎日の中で、

美容室へ来た日に、ちょっとリセットする。

まずはそれくらいの感覚でいいんじゃないでしょうか。

ヘッドスパって、何か効果を求めてやらないと意味がないのかと思ってた。

ゆっこさん

のぶさん

気持ちよかった、で十分だと思いますよ。それに頭皮や髪のケアも一緒にできるのが、美容室のヘッドスパのいいところです。

ドライヘッドスパとウェットヘッドスパ、何が違う?

ヘッドスパは大きく分けると、髪を濡らさずに行う「ドライ」と、シャンプー台などで髪や頭皮を濡らして行う「ウェット」があります。

どちらが上というものではなく、目的が少し違います。

ドライヘッドスパウェットヘッドスパ
髪を濡らす基本的に濡らさない濡らす
主な目的リラクゼーションリラクゼーション+頭皮・髪のケア
シャンプーなしあり
頭皮の洗浄基本的にしないシャンプーやクレンジングを使用できる
ヘアトリートメント基本的にしない組み合わせやすい
向いている場面リラックスを目的にしたいとき美容室で髪と頭皮を一緒にケアしたいとき

リラクゼーションを目的に専門店へ行くなら、ドライヘッドスパも選択肢です。

一方、美容師として僕がお話しできるのは、やっぱりウェットヘッドスパ。

洗う、頭皮をケアする、マッサージする。そして必要なら、そのまま髪のトリートメントまでできる。

ここが美容室ならではの良さです。

美容師が感じるヘッドスパのメリット

昔の僕なら、「ヘッドスパには7つのメリットがあります」とたくさん並べていたかもしれません。

今はもう少しシンプルに考えています。

1.ゆっくりできる

まずはこれ。

ヘッドスパをされている間は、基本的に何もしなくていい時間です。

スマホを見る必要もない。

家事をする必要もない。

美容師と会話し続ける必要だってありません。

目を閉じて、人に頭を触ってもらう。

お客様を見ていると、これだけでも結構ぜいたくな時間なんだなと思います。

2.シャンプーだけではやりにくい頭皮ケアができる

美容室のウェットヘッドスパでは、頭皮の状態やメニューに合わせてシャンプーやクレンジング剤などを使えます。

ベタつきが気になる。

スタイリング剤をよく使う。

いつものシャンプーとは少し違うケアをしたい。

そんなときに、普段のシャンプーとは違う「リセット」として取り入れるのも一つです。

ただし、頭皮の皮脂はすべて悪いものではありません。

強くこすったり、必要以上に洗浄したりすればいいわけでもない。

その人の頭皮に合わせて行うことが大切です。

3.髪のケアまで一緒にできる

これはドライヘッドスパにはない、美容室ならではのメリットです。

頭皮を洗ってマッサージしたあと、そのまま毛先へトリートメント。

頭皮はすっきり。

髪はまとまりやすく。

一度のシャンプー台で両方できるので、忙しい方にも取り入れやすいと思います。

「頭がポカポカした」はある。でも、そこから話を広げすぎない

ヘッドスパのあと、

「頭がポカポカする」

「温かくなった気がする」

と言われることがあります。

実際、頭皮マッサージやマッサージによる身体的な変化を調べた研究はあります。

僕自身、施術していて頭皮の感触が変わったと感じることもあります。

ただ、ここから、

血流がよくなる
→ 毛根へ栄養が届く
→ 薄毛を予防できる
→ 白髪も予防できる

と一直線につなげるのは、話を広げすぎです。

ヘッドスパは気持ちいい。

頭皮を洗浄したりケアしたりできる。

マッサージ後に温かさを感じる人もいる。

まずは、確認できる範囲で考えれば十分だと思っています。

ヘッドスパで白髪や薄毛を予防できる?

ここは、よく期待されるところです。

僕は現在、「ヘッドスパをすれば白髪や薄毛を予防できます」とは説明していません。

頭皮マッサージと毛髪について研究されているものはあります。

一例として、健康な日本人男性9人が毎日4分間の頭皮マッサージを24週間続けた小規模な研究では、毛髪の太さに変化が報告されています。

興味深い研究ではありますが、人数も少なく、一般的な美容室のヘッドスパと同じ条件でもありません。

これだけを根拠に、

「ヘッドスパをすれば髪が増える」

「薄毛を予防できる」

とは言えません。

白髪についても同じです。

白髪には加齢や遺伝などさまざまな要因が関係します。

白髪や薄毛の治療を目的にするものではなく、頭皮や髪をケアする美容メニュー。

僕はヘッドスパをそう考えています。

顔のリフトアップを目的にするものでもありません

ヘッドスパの講習などでは、施術前後で顔まわりがすっきり見えるような変化を経験したこともあります。

お客様との会話でも、

「なんか顔までスッキリした?」

となることはあります。

でも、それを理由に、

「頭皮を引き上げれば顔のたるみが改善します」

「ヘッドスパを続ければリフトアップできます」

とは言いません。

施術直後の見え方や体感と、顔のたるみそのものを改善することは別の話です。

ちょっと気持ちいい。なんとなくスッキリした。

そのくらいを楽しむ方が、ヘッドスパとの付き合い方として自然だと思います。

ヘッドスパはどのくらいの頻度でやればいい?

「月に何回やればいいですか?」

これもよくある質問です。

以前は美容業界でも、

「肌のターンオーバーが約28日だから、月1回」

という説明をよく見かけました。

でも、僕は今、ヘッドスパのためだけに28日周期を守る必要はないと考えています。

美容室へ来たタイミングでいい。

カットの日。

カラーの日。

「今日はちょっと疲れたな」という日。

頭皮のベタつきが気になるとき。

その人の目的や頭皮の状態、使用するメニューによっても変わります。

ヘッドスパだけで美容室へ行くと、サロンによってはシャンプー・ブロー料金などが別に必要になることもあります。

だったら、

カットやカラーで美容室へ来た日に、一緒にちょっとリセットする。

これが一番取り入れやすいんじゃないでしょうか。

短時間のクイックスパでも意味があるのかについては、こちらの記事で詳しく書いています。

→ ヘッドスパって意味ある?美容師が「短時間でもおすすめしたい」と思う理由

自宅で頭皮をリセットしたいなら、炭酸シャンプーという選択肢も

毎回美容室でヘッドスパをするのは難しい。

そんな方なら、自宅でできる頭皮ケアを一つ持っておくのもいいと思います。

僕自身が長く使っているのが炭酸シャンプーです。

ただし、

「高濃度炭酸で血流を劇的にアップさせるため」

ではありません。

頭皮のベタつきや、髪に残ったスタイリング剤などが気になるときのちょっとしたリセット役として使っています。

毎日使わなければいけないものでもありません。

炭酸シャンプーについては、10年以上サロンで使ってきて考え方が変わった部分も含め、こちらで詳しく解説しています。

→ 炭酸シャンプーって意味ある?美容師が10年以上使って感じたメリットと正しい使い方

ヘッドスパは、効果をたくさん背負わせなくていい

ヘッドスパには、

白髪予防。

薄毛予防。

リフトアップ。

血行促進。

毛穴ケア。

いろいろな「効果」が語られてきました。

でも、長くサロンでお客様を見てきて、僕はもっとシンプルでいいと思うようになりました。

気持ちいい。
ゆっくりできる。
頭皮をケアできる。
美容室なら、そのまま髪もきれいにできる。

それだけでも十分、やる意味があります。

疲れている日に、

「今日、ヘッドスパもしてもらおうかな」

と思ったら、それがちょうどいいタイミングなのかもしれません。

美容室で過ごす時間くらい、少し何もしない時間があってもいいですよ。