ゆっこさん
「昔より髪が少なくなった気がする」
「分け目が目立つようになった」
「トップがペタンコになって、地肌が見えやすい」
40代、50代のお客様から、こうした相談を受けることがあります。
でも実際に髪を見てみると、毛髪の本数そのものは、そこまで大きく変わっていないように見えることも少なくありません。
その代わりに僕が気になるのが、
細くて、短い毛が増えていること。
髪は「何本生えているか」だけで、見た目のボリュームが決まるわけではありません。
一本一本の太さや、どこまで長く育っているかでも、見た目の印象は大きく変わります。
だから「髪が減った気がする」と相談されたとき、僕は毛量だけを見ているわけではありません。
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「髪が減った」ではなく、細く短くなっていることもある

サロンで髪を見ていると、
「本数が一気に減ったというより、一本一本が細くなっているのかな」
と感じるケースがあります。
中には産毛のように細い毛が増えていて、長い髪の中に短い毛が目立っていることもあります。
僕のサロンワークでの感覚では、そうした細い毛が10cm前後までの短い状態で目立つケースもあります。
もちろん、
「10cmくらいの細い毛がある=薄毛」ではありません。
これは医学的な判断基準ではなく、あくまで僕が美容師として髪を見ているときの一つの観察です。
ただ、同じ本数の髪が生えていたとしても、
太く長い髪が多い状態と、細く短い髪が多い状態では、毛先まで含めた全体の厚みは変わります。
その結果、
「昔より髪が減った」
「分け目が目立つ」
「トップにボリュームが出ない」
と感じることがあります。
のぶさん
美容師は「短い毛」と「細い毛」を見ている
では、サロンで相談されたときに何を見るのか。
僕の場合、まず確認するのは大きくこのあたりです。
- 以前より細い毛が増えていないか
- 短い状態の毛が目立っていないか
- 分け目やつむじの見え方が変わっていないか
- 極端に縮れた短い毛がないか
- 最近、抜け毛が急に増えていないか
さらに、髪を見るだけではなく普段の生活についてもお聞きします。
秋になると抜け毛が増えたと感じることも
「最近、抜け毛が増えた」
という相談でも、ずっと同じ状態が続いているとは限りません。
髪には毛周期があり、季節によって抜け毛の変化を感じる方もいます。
実際、健康な女性を対象とした研究でも、毛髪の成長と脱落には季節的な変動が報告されています。
そのため、秋ごろに抜け毛が増えたからといって、それだけで必要以上に怖がる必要はありません。
ただし、
「秋だから抜けているだけ」と美容師が決めつけることもできません。
季節が変わっても気になる状態が続く。
分け目の見え方まで変わってきた。
細く短い毛が目立つようになった。
そんな変化があれば、季節以外の可能性も含めて考えていきます。
極端に縮れた短い毛があると、僕が聞くこと
もう一つ、サロンワークで僕が気にしていることがあります。
短い毛の中に、極端に縮れた毛が目立つケースです。
そんなときは、
「白髪、自分で抜いていませんか?」
とお聞きすることがあります。
長くサロンワークをしている中で、白髪をよく抜いていたという方に、縮れた短い毛が目立つケースを僕自身何度か見てきたからです。
ただし、ここは誤解してほしくありません。
「白髪を抜くと、次に縮れ毛が生える」と断定できるわけではありません。
一方で、毛を繰り返し引き抜くことは毛包への物理的な負担になります。
だから僕は、髪の状態を見るだけではなく、
「白髪をどう処理していますか?」
「普段、髪や頭皮にどんなことをしていますか?」
というところまで聞くようにしています。
髪の変化は、髪だけを見ていても分からないことがあるからです。
年齢とともに、髪の変化を感じる人もいる
40代、50代になると、
「昔とは髪質が違う」
と感じる方も増えてきます。
もちろん年齢だけですべてを説明できるわけではありません。
ただ、年齢を重ねる中で髪の太さやボリューム感に変化を感じることはあります。
また、女性の薄毛の原因は一つではありません。
中には、女性型脱毛症など医療の領域で考えた方がよいケースもあります。
女性型脱毛症では、毛包が徐々に小さくなる「ミニチュア化」が起こり、太く長く成長する毛に対して、細く短い毛が増えていくことが知られています。
ただし、これは美容室で髪を見ただけで診断できるものではありません。
細い毛がある=女性型脱毛症、という意味でもありません。
ここから先は、僕たち美容師が診断する領域ではないからです。
「病院へ行ってください」だけで終わらせたくない
髪の変化を見ていて、
「これは美容だけで考えない方がいいかもしれない」
と感じることもあります。
そんな場合には、
「こういうときは、クリニックなど医療機関で相談する方法もありますよ」
とお伝えすることがあります。
ただ、正直なところ、
「ここから先は美容師にはできません。病院へ行ってください」
と、それだけで終わらせることには少し抵抗があります。
せっかく僕を頼って相談してくださったお客様です。
美容師にできることには限界があります。
診断も治療もできません。
でも、美容師にできることが何もなくなるわけではありません。
のぶさん
医療という選択肢があることは伝える。
そのうえで、本人がどうしたいかを一緒に考える。
僕はそのくらいの距離感でいいと思っています。
美容師として、まずできるのは「今の地肌」を見ること

美容室でできることを考えるなら、まず見直しやすいのが毎日の頭皮ケアです。
ここで大切なのは、
「薄毛が気になるなら、とにかく育毛シャンプー」ではありません。
まずは今の地肌の状態を見ること。
乾燥しているのか。
皮脂が多いのか。
かゆみやフケが気になるのか。
今使っているシャンプーの洗浄感が合っているのか。
頭皮環境を整えることを優先したい場合、サロンでは比較的取り入れやすいスカルプケアラインから提案することがあります。
たとえばオージュアなら、地肌の乾燥やかゆみが気になる方にモイストカームを検討することがあります。
一方で、分け目やつむじ、根元の立ち上がりなどが気になっているなら、それに合わせたラインを考える。
年齢とともに複数の変化を感じているなら、また選択肢は変わります。
つまり、
「髪が減った気がする」という一言だけで、全員に同じものをすすめるわけではありません。
今の髪と地肌を見ながら、できるところから考えていきます。
自宅で頭皮ケアを始めたいなら、シャンプーを見直すのも一つ
サロン専売品だけが選択肢ではありません。
「まず自宅で毎日使うものから見直してみたい」
という方なら、女性向けのスカルプケアシャンプーから考える方法もあります。
ただし、ここでも目的は、
シャンプーで髪を生やすことではありません。
今の頭皮に合わせて毎日の洗浄やケアを見直し、髪を育てる土台となる頭皮環境を健やかに保つこと。
その選択肢の一つとして、スカルプDボーテについて美容師目線で詳しく見た記事があります。
トップのペタンコ感や細毛が気になっていて、
「スカルプシャンプーって実際どうなの?」
と思っている方はこちらも参考にしてみてください。
【プロの本音】スカルプDボーテで髪はふんわり立ち上がる?ペタンコ・細毛に悩む大人女性の疑問を美容師が完全解説
「髪が減った気がする」を、一人で決めつけなくていい
鏡を見て、
「分け目、こんなに見えていたかな」
と思うと、不安になりますよね。
でも、髪が少なく見える理由は一つではありません。
本数そのものが変化していることもあれば、
一本一本が細くなったり、短い毛が増えたりすることで、全体のボリュームが減って見えていることもあります。
季節的な変化かもしれません。
毎日の習慣が関係しているかもしれません。
美容の範囲でできることもあれば、医療機関へ相談した方がよいケースもあります。
だから、
「年齢だから仕方ない」
「薄毛になった」
と、自分だけで結論を出さなくても大丈夫です。
美容師に相談するところから始めてもいい。
必要なら、その先の選択肢も一緒に考えればいい。
僕たち美容師ができるのは診断ではありません。
それでも、今の髪と地肌を一緒に見て、今日からできることを考えることはできます。
まずはそこから始めてみてください。

