美容室のシャンプーは市販品と何が違う?現役美容師が、サロン専売品をすすめる理由や選び方を解説。市販品で十分な人、ブリーチなどでホームケアを提案したい人、価格も含めた選び方まで美容師目線で紹介します。
美容室へ行くと、棚にシャンプーやトリートメントが並んでいます。
ドラッグストアで売っているものより少し高いものも多く、
「美容室のシャンプーって、やっぱり市販品よりいいんですか?」
と聞かれることがあります。
美容師としての僕の答えは、意外とシンプルです。
のぶさん
だからといって、サロン専売品なら何でも市販品より上とは思っていません。
今使っている市販のシャンプーが気に入っていて、髪にも特に気になるところがない。
それなら僕は、無理に変えなくてもいいと思っています。
では、美容師がサロン専売品をすすめる意味はどこにあるのか。
商品そのものだけでなく、「誰が、どう選ぶか」まで含めて考えると、サロン専売品の特徴が少し見えやすくなります。
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Table of Contents
1.まず「今のシャンプー、気に入ってます?」と聞きます
お客様からシャンプーについて相談されたとき、僕がよく聞くのが、
「今使っているもの、気に入っていますか?」
ということです。
使っていて特に困っていない。香りも好き。仕上がりにも不満がない。
だったら、それはその人にとって悪い選択ではないと思います。
シャンプーは毎日使うものです。
成分表だけを見て「こちらのほうが優秀」と決めるより、実際に使ったときの髪の状態や仕上がり、本人の好みも大切です。
→ 関連記事:シャンプーは成分だけで選べる?洗浄成分と仕上がりの考え方
サロン専売品を扱っている美容師だからといって、すべての人に「市販品をやめてください」と言う必要はないと思っています。
2.ただし、美容師がデザインに関わった髪なら話は少し変わります
一方で、美容室でカラーやパーマ、縮毛矯正、ブリーチなどをした場合は、少し話が変わります。
特にブリーチをしているお客様に、
「家では何を使っても全然大丈夫ですよ」
とは、僕はちょっと言いにくい。
美容師はこちらの都合でシャンプーをすすめたいわけではなく、サロンで作ったヘアデザインに関わっている以上、その後のホームケアまで含めて提案したいからです。
美容室では髪をきれいに仕上げられても、お客様がその髪と過ごすのは次回来店までの毎日です。
だから、
「今の髪なら、こういうケアが合いそうです」
「この仕上がりを目指すなら、こちらが使いやすいですよ」
というところまでお伝えするのも、美容師の仕事のひとつだと思っています。
3.サロン専売品の特徴は「選択肢」にもあります
サロン専売のヘアケア商品には、髪の状態や求める仕上がりなどに合わせて、複数のラインが用意されているものが多くあります。
たとえば、
- ダメージが気になる
- カラーをしている
- くせや広がりが気になる
- 軽い仕上がりが好き
- しっとりまとめたい
- ハリやボリューム感がほしい
など。
ただし、髪だけを見て選べばいいわけでもありません。
商品にも、それぞれ想定しているユーザーや世界観があります。
若いお客様なら、仕上がりだけでなくトレンド感や香りを重視することもあります。
大人女性向けの商品なら、髪質やダメージだけでなく、まとまり、ボリューム、頭皮ケアなど、選べる方向そのものが多くなります。
だから僕は、
「あなたの髪にはこれしかありません」
という選び方は、あまりしません。
髪の状態はもちろん、好きな質感や香り、生活スタイル、そして価格まで含めて考えます。
4.僕なら、だいたい3つくらいの選択肢を考えます

シャンプーを提案するとき、僕の中では大きく3つくらいの選択肢があります。
① 続けやすくてリーズナブルなもの
まずは毎日無理なく使い続けられること。
ヘアケアは一度だけ使うものではないので、価格も大切な条件です。
どれだけいい商品でも、「高いから少しずつしか使えない」となってしまえば、その人にとって本当に使いやすい商品とは言いにくいですよね。
② お客様にとってベストだと思うもの
髪の状態、施術履歴、求める仕上がり、使いやすさなどを見ながら、
「今のあなたなら、これが一番合いそう」
と思うものです。
価格だけでなく、総合的なバランスを見て選びます。
③ 今、提案できる中で最上級のもの
「せっかくなら、いいものを使ってみたい」
という方もいます。
その場合には、予算をいったん横に置いて、今の髪に対して僕が提案できる中で上位の選択肢もお伝えします。
大切なのは、一番高い商品を売ることではなく、その人がどこを大切にしたいかで選べること。
僕はそこまで含めて、シャンプー選びだと思っています。
5.「プロに選んでもらえる」のもサロン専売品の価値
市販のシャンプーには、市販品の良さがあります。
気軽に買えて、種類も多く、自分でいろいろ試す楽しさもあります。
一方、サロンで商品を選ぶ場合は、自分の髪を実際に見て、触っている美容師と相談できるという違いがあります。
美容師なら、今の髪質だけでなく、
「前回ブリーチした」
「最近カラーを変えた」
「このあたりが広がりやすい」
「前より毛先が引っかかる」
といった情報もある程度わかります。
価格をいったん横に置いたとき、
自分だけで選ぶ方法もあれば、髪を見ているプロと一緒に選ぶ方法もある。
サロン専売品の価値は、商品そのものだけではなく、こうした選び方にもあると思います。
ゆっこさん
のぶさん
6.実は「買ってもらった後」も見ています

これは美容師側の話ですが、お店でシャンプーを買っていただいたら、そこで終わりではありません。
次に来店されたとき、
「使ってみてどうだったかな?」
と僕は気になります。
髪のまとまりはどうなったか。
扱いやすくなったか。
逆に、思っていた仕上がりと違わなかったか。
商品自体がその人に合っていても、推奨量よりかなり少なく使っていたり、使い方が違っていたりすれば、その商品の良さを感じにくいこともあります。
適切に使っているのに本人が良さを感じられないなら、
「じゃあ次はどうしようか」
と考えます。
別の商品に変えるのか。
もっと軽い仕上がりにするのか。
しっとり感を増やすのか。
美容師側では、そんな「次の提案」までなんとなく準備しています。
つまり、商品を選ぶ→使ってもらう→次回来店時に髪を見る。
僕にとっては、ここまでがひとつながりです。
7.ネットで買ってもいいですか?と聞かれたら
これも、ときどき聞かれます。
「このシャンプー気に入ったんですけど、次からネットで買ってもいいですか?」
僕なら、
「いいですよ」
と言います。
……言いますけどね(笑)。
本音を言えば、お店で買ってもらえるとうれしいです。
売上の話ももちろんゼロではありませんが、それ以上に、
お客様が何を使っていて、それによって髪がどう変わったのかを知っておきたい
という気持ちがあります。
美容師が提案した商品なら、なおさらです。
「前回おすすめしたもの、どうでした?」
と聞ければ、その答えを次の提案にもつなげられます。
これはネット購入では得にくい、美容室で買うメリットのひとつだと思います。
8.それでも、毎回美容室まで買いに行けるとは限りません
とはいえ、
「シャンプーがなくなったから、それだけを買いに美容室へ行く」
というのが難しいこともあります。
営業時間が合わない。
お店が遠い。
気づいたら残りがほとんどない。
いつも使っている商品だから、今回はネットで買いたい。
そういうことも当然あります。
最近では、サロン専売品でもブランドやメーカーによって、正規のオンライン販売や美容室と連携したオンライン購入の仕組みが用意されているものがあります。
大切なのは、「ネットだからダメ」と一括りにするのではなく、その商品がどのような販売方法を取っているのか確認すること。
いつもの美容室で相談して購入する。
美容室が用意しているオンライン販売を利用する。
正規取扱店のオンラインストアを利用する。
商品によって選択肢は違います。
→ サロン専売品をネットで買いたい方はこちら
「美容室にシャンプーだけ買いに行っていい?サロン専売品はどこで買えるのか美容師が解説」
9.サロン専売品だから「絶対にいい」ではありません
ここまで書いておいて最後にこれを言うのも変ですが、
サロン専売品だから、すべての人にとって市販品よりいい。
僕はそういう話ではないと思っています。
今使っているシャンプーが気に入っていて、髪にも特に困っていないなら、無理に変える必要はありません。
一方で、
- ブリーチやカラーなどをしている
- 髪の扱いにくさが気になっている
- シャンプーを変えたいけれど何を選べばいいかわからない
- 自分の髪に合わせて選んでほしい
そんなときは、一度美容師に聞いてみるのもひとつです。
美容師は、単に棚にある商品を売っているわけではありません。
髪を見て、触って、普段どんな施術をしているかを知ったうえで、その人に合いそうな選択肢を考えています。
そして僕の場合は、次に来てもらったときの髪まで見ています。
それが、美容室でシャンプーを選ぶ一番わかりやすい違いなのかもしれません。
もこちゃん
のぶさん
美容室に忙しくてなかなか行けない方にはサロン専売品が購入できるECサイトもあります。
