「毎日シャンプーしているのに、頭皮の匂いが気になる」
「夕方になると、なんとなく頭が脂っぽい気がする」
そんな経験はありませんか?
頭皮の匂いというと、皮脂が多い人や男性特有の悩みと思われがちですが、女性から相談されることもあります。
特に40代、50代になると、以前とは頭皮の状態が変わったように感じる方もいるかもしれません。
でも、頭皮の匂いが気になるからといって、洗い方が悪いとは限りません。
僕が美容室で気にするのは、頭皮の見た目だけではありません。
最近の睡眠や体調、シャンプーの仕方、洗ったあとにきちんと乾かしているかなども確認します。
今回は、現役美容師の視点から、頭皮の匂いが気になる原因と、自宅で見直したい5つの対策を紹介します。
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Table of Contents
頭皮の匂いのチェックの仕方
頭皮の匂いは、自分では意外と分かりにくいものです。
いつも感じている匂いには慣れてしまうこともありますし、反対に、一度気になり始めると必要以上に意識してしまうこともあります。
まずは、匂いだけでなく、頭皮の状態も一緒に確認してみましょう。
枕の匂いをチェック
朝起きたとき、枕や枕カバーの匂いが気になることはありませんか?
寝ている間は汗や皮脂が寝具に付着します。枕カバーを長く使っていれば、頭皮とは別に寝具自体に匂いが残ることもあります。
そのため、枕の匂いだけで「頭皮が臭っている」と判断することはできません。
ただ、いつもと違う匂いを感じたときに、枕カバーの洗濯頻度や頭皮の状態を見直すきっかけにはなります。
指で軽く触れて確認する
清潔な指で頭皮や耳の後ろに軽く触れて、匂いを確認する方法もあります。
ただし、強くこすったり、何度も確認したりする必要はありません。
頭皮に刺激を与えないよう、軽く触れる程度にしておきましょう。
美容師は頭皮の黄くすみやギラつきも確認する
僕が美容室でお客様の頭皮を見るときは、頭皮に黄くすみがないか、皮脂によるギラつきが目立たないかも確認します。
特別なマイクロスコープを使っているわけではなく、普段のサロンワークで肉眼で確認できる範囲です。
もちろん、頭皮が黄色っぽいから匂いがある、ギラついているから臭う、という単純な話ではありません。
照明やもともとの肌色によっても見え方は違います。
あくまで、頭皮の状態を把握するための手がかりのひとつです。
また、赤みやフケ、かゆみなどがないかも気になるところです。
頭皮の匂いの原因とは?
頭皮の匂いには、いくつかの要因が関係しています。
代表的なのは皮脂や汗、頭皮に存在する微生物の働きですが、それだけではありません。
洗い残しやすすぎ残し、長時間湿ったままにしている習慣、年齢による皮脂成分の変化なども考えられます。
皮脂や汗が匂いに関係する
頭皮には皮脂腺が多く、皮脂は頭皮や髪を保護する役割を持っています。
つまり、皮脂そのものが悪いわけではありません。
ただ、皮脂や汗などが皮膚表面の微生物によって分解されたり、皮脂成分が酸化したりすることで、匂いの原因となる物質が生じることがあります。
だからといって、洗浄力の強いシャンプーで皮脂を徹底的に落とせばいいわけでもありません。
必要以上に洗うと、頭皮の乾燥や刺激につながることがあります。
大切なのは、頭皮の状態に合った方法で洗うことです。
シャンプーの洗い残し・すすぎ残し
毎日シャンプーしていても、洗えている場所と洗えていない場所があるかもしれません。
僕が特に気になるのは、耳の後ろや後頭部です。
髪の量や長さによっては、指が届きにくかったり、シャワーのお湯が地肌まで届いていなかったりします。
シャンプーをしっかり泡立てていても、洗う場所にムラがあれば、皮脂や汚れが残ることがあります。
また、すすぎが不十分だと、シャンプー剤などが頭皮に残る可能性もあります。
「毎日洗っているのに匂いが気になる」という方には、まず洗い方とすすぎ方を確認してみてほしいですね。
睡眠不足や体調の変化も確認したい
美容室で頭皮の相談を受けたとき、僕は最近の睡眠不足や体調の変化がないかも聞くことがあります。
睡眠不足だから必ず頭皮が臭くなる、という意味ではありません。
ただ、頭皮の状態が以前と違うと感じているなら、生活の中で何か変わったことがないか確認するのも大切だと思っています。
忙しくて睡眠時間が短くなっていないか。
疲れがたまっていないか。
シャンプーやスタイリング剤を最近変えていないか。
頭皮だけを見て原因を決めつけるのではなく、こうした変化も含めて考えます。
加齢臭はまた違うメカニズム
40代以降になると、加齢に伴う体臭の変化も気になるかもしれません。
加齢臭に関係する物質のひとつとして知られているのが「2-ノネナール」です。
皮脂に含まれる脂肪酸の一種、9-ヘキサデセン酸などが酸化・分解される過程で生じることが報告されています。
ただし、加齢臭は頭皮だけに発生するものではありません。
また、40代になったから必ず発生するわけでもなく、頭皮の匂いをすべて加齢臭と考える必要もありません。
年齢による変化を気にしすぎるより、まずは日頃のケアや頭皮の状態を確認することから始めましょう。
頭皮の匂いやベタつきを改善する5つの対策

ここからは、自宅で取り入れやすい5つの対策を紹介します。
特別な商品を買う前に、普段のシャンプーや乾かし方を見直すだけでも、気づくことがあると思います。
1.地肌に合わせたシャンプーを選ぼう
頭皮の匂いが気になると、洗浄力の強いシャンプーを選びたくなるかもしれません。
でも、皮脂をしっかり落とすことだけが正解ではありません。
頭皮が乾燥しやすい人もいれば、皮脂やベタつきが気になる人もいます。
また、髪は乾燥しているのに頭皮はベタつきやすい、という方もいます。
そんな場合は、髪の仕上がりだけでなく、頭皮の状態も考えてシャンプーを選びたいところです。
僕は、洗浄成分の名前だけでシャンプーの良し悪しを判断するより、メーカーがどんな頭皮や髪に向けて作っているのか、実際に使ってどう感じるかを大切にしています。
今のシャンプーで特に困っていないなら、無理に変える必要もありません。
一方で、洗った直後からベタつく、頭皮がつっぱる、かゆみが出るなどの変化があれば、商品が合っているか見直すきっかけになります。
シャンプーは、洗浄成分だけでなく、頭皮の状態や欲しい仕上がりも含めて選びたいものです。
→ シャンプー、何を選んだらいいかわからない人へ|美容師が教える選び方
2.耳の後ろと後頭部を丁寧に洗い、しっかりすすぐ
僕が自宅でのシャンプーについて特にお伝えしたいのが、耳の後ろと後頭部を意識することです。
このあたりは、洗い残しやすすぎ残しが起きやすいと感じています。
シャンプーするときは、最初にお湯で髪と頭皮を十分に濡らします。
そのあとシャンプーを泡立て、指の腹を使って頭皮をやさしく洗いましょう。
爪を立てたり、強くこすったりする必要はありません。
後頭部は、髪をかき分けるようにして地肌まで指を届けるのがポイントです。
そして、洗うときと同じくらい大切なのがすすぎ。
耳の後ろや襟足、後頭部の内側まで、シャワーのお湯をしっかり届けてください。
「洗う時間は長いけれど、すすぎは短い」
そんな方は、すすぎ方を見直してみるのもいいと思います。
泡立ちがよくても、頭皮全体をきちんと洗えているとは限りません。予洗いや洗い方の基本については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
→ シャンプーの泡立ちが良い=洗えている?美容師が教える正しい洗い方
3.炭酸シャンプーやヘッドスパを取り入れてみる
普段のシャンプーに加えて、炭酸シャンプーやヘッドスパを取り入れる方法もあります。
僕も頭皮のベタつきや匂いを気にされているお客様には、
「一回試してみますか?」
というくらいの軽い感じで提案することがあります。
炭酸シャンプーには、泡で頭皮を洗いやすいものや、一定時間泡を置いて使用するタイプもあります。
泡を置いて使うケアは、いつものシャンプーとは違う使用感を楽しめるのもいいところです。
ただし、炭酸だから必ず匂いが取れる、泡を長く置くほど効果が高い、というわけではありません。
商品によって使用方法が異なるので、放置時間や使用頻度はメーカーの案内に従ってください。
また、ヘッドスパも頭皮を洗浄したり、リラックスした時間を過ごしたりするための選択肢です。
特別なケアをしなければいけないわけではありませんが、普段のケアを見直すきっかけとして試してみるのはいいと思います。
炭酸シャンプーは、特別な効果を期待しすぎず、頭皮をすっきり洗いたいときの選択肢として考えています。
4.タオルターバンのまま長時間放置せず、ドライヤーで乾かす
今回、僕が特にお伝えしたいのがドライヤーの習慣です。
お風呂から上がって、タオルターバンを巻いたままスキンケアをしたり、家事をしたり。
そのまましばらく時間が経ってしまうことはありませんか?
タオルで髪の水分を取ること自体は悪くありません。
でも、頭皮や髪が長時間湿った状態になるのは、あまりおすすめしていません。
湿った状態が続くと、蒸れや不快感につながることがあります。
だからといって、数分以内に乾かさなければいけないという厳密な決まりがあるわけではありません。
僕なら、タオルドライをしたら、必要以上に放置せずドライヤーで乾かすことをおすすめします。
乾かすときは、毛先ばかりではなく根元から。
後頭部や耳の後ろは髪が重なりやすいので、内側にも風を届けましょう。
ドライヤーを近づけすぎず、同じ場所に熱風を当て続けないことも大切です。
髪のパサつきが気になる方にとっても、乾かし方は見直しておきたいポイントです。
5.枕カバーやタオルを清潔に保つ
最後は、頭皮に触れるもののお手入れです。
枕カバーやタオルには、汗や皮脂、ヘアケア剤などが付着します。
長期間そのまま使っていると、寝具やタオル自体の匂いが気になることもあります。
枕カバーは汚れ具合に応じてこまめに洗濯し、洗髪後は清潔で乾いたタオルを使うようにしましょう。
毎日必ず交換しなければならない、というわけではありません。
汗をかきやすい季節や、寝具の匂いが気になるときには、洗濯頻度を見直してみてください。
また、タオルターバンを使う方は、タオル自体を清潔に保つことも忘れずに。
頭皮の匂いが続く場合は皮膚科への相談も
ここまで紹介したのは、日常生活の中で見直せる頭皮ケアです。
ただし、すべての頭皮の匂いがセルフケアで改善するわけではありません。
例えば、
- 強いかゆみや赤みがある
- フケが急に増えた
- ジュクジュクした部分や痛みがある
- 頭皮の匂いやベタつきが長く続いている
- 急に頭皮の状態が変わった
こうした場合は、皮膚科で相談してみてください。
頭皮には脂漏性皮膚炎などの皮膚トラブルが起こることもあります。
美容師は髪や頭皮の状態を観察したり、日常のケアについてアドバイスしたりできますが、病気の診断はできません。
無理に洗浄力を上げたり、何度もシャンプーしたりする前に、専門家に確認することも大切です。
まとめ|頭皮の匂いは洗い方だけが原因とは限らない
頭皮の匂いが気になると、つい「もっとしっかり洗わなきゃ」と思ってしまうかもしれません。
でも、僕が美容室で確認するのは、洗い方だけではありません。
頭皮の黄くすみやギラつき。
最近の睡眠不足や体調の変化。
耳の後ろや後頭部の洗い残し、すすぎ残し。
そして、洗ったあとにきちんと乾かしているか。
こうしたことを一緒に確認していきます。
そのうえで、必要ならシャンプーを見直したり、炭酸ケアやヘッドスパを試したりする。
頭皮の匂いが気になるからといって、すぐに特別なケアを始める必要はありません。
まずは毎日の習慣を少し見直すことから。
それでも気になる場合は、美容師や皮膚科で相談してみてください。
頭皮の状態に合わせて、無理なく続けられるケアを見つけていきましょう。

