大人の髪悩みガイド

髪をすくのとレイヤーは何が違う? 美容師が教える「軽くする」の正しい考え方

髪をすくセニングとレイヤーカットの違いを、髪型の動きや毛量調整の特徴とともに美容師が解説するアイキャッチ画像

美容室で「髪が重たいので、少し軽くしてください」とお願いしたことはありませんか?

髪の量が多くて乾かすのが大変だったり、トップがぺたんとして動きが出なかったり。

同じ「軽くしたい」という言葉でも、お客様によって気になっていることは違います。

そして美容師が髪を軽くするときには、大きく分けて「レイヤー」と「セニング」という2つの技術があります。

レイヤーは髪に段差をつけて、シルエットや動きを調整するカット。

セニングは、主にすきバサミを使って髪の量を調整するカットです。

どちらも髪を軽くするために使いますが、仕上がりには違いがあります。

今回は、レイヤーとセニングのメリット・デメリット、そして美容室で希望を伝えるコツをお話しします。

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美容室で言う「髪を軽くする」には2つの方法がある

美容室で「髪を軽くしたい」と言われたとき、僕たち美容師は、どんな軽さを求めているのかを考えます。

例えば、トップがぺたんとしているので、ふんわり動くようにしたい。

それとも、今の髪型は気に入っているけれど、毛量が多くて乾かすのが大変なので、少し量を減らしたい。

この2つでは、カットの考え方が変わります。

前者なら、レイヤーを入れて髪の重なり方を変える方法。

後者なら、セニングで毛量を調整する方法が選択肢になります。

レイヤーセニング
主な目的シルエットや動きを変える髪の量を減らす
カットの特徴髪に段差をつける毛量を部分的に減らす
毛先の厚み比較的残しやすいすき方によって薄くなる
向いている希望トップに動きが欲しい今の髪型をあまり変えたくない

大切なのは、髪の量を減らしたいのか、髪型の重さを変えたいのかという違いです。

レイヤーは、髪の形と動きを変えるカット

レイヤーカットとセニングのメリット・デメリットを、毛先の厚みやシルエット、髪の動きの違いから比較した図解

レイヤーとは、髪に長さの段差をつけるカット技術です。

一般的に、トップの髪を短くして段差を作ることで、髪の重なり方が変わり、動きのあるシルエットを作りやすくなります。

髪型のウェイト(重さを感じる位置)を高くしたいときにも使います。

レイヤーのメリット|毛先の厚みを残しながら動きを作れる

レイヤーの良いところは、毛先の厚みをある程度残しながら、髪型全体の重さを調整できることです。

例えば、巻き髪やパーマのスタイル。

毛先にある程度の厚みや束感があると、カールの形をきれいに見せやすくなります。

レイヤーで段差を作れば、毛先を必要以上に薄くせず、髪に動きを出すことができます。

トップをふんわりさせたい方や、毛先に動きのあるスタイルを楽しみたい方には、使いやすいカット技術です。

レイヤーのデメリット|広がりや結びにくさに注意

レイヤーを入れると、髪の中に短い毛が増えます。

そのため、くせの強さや髪のダメージによっては、短くなった髪が浮いたり、広がりやすくなったりすることがあります。

特に、乾燥やうねりが気になる髪では、段差の入れ方によって毎朝のスタイリングが難しくなる場合もあります。

また、普段から髪を結ぶ方は注意したいところ。

トップや顔まわりを短くしすぎると、結んだときに短い毛が落ちてきたり、まとまりにくくなったりします。

レイヤーを入れるときは、髪質だけでなく、普段の生活で髪をどう扱っているかも大切です。

ゆっこさん

レイヤーって、軽くなるだけじゃなくて、髪型の形も変わるんですね。

そうなんです。毛先の厚みを残しながら、トップに動きを作りたいときにも使いますよ。

のぶさん

セニングは、髪型を維持しながら量を調整するカット

セニングとは、主にすきバサミを使って髪の量を減らす技術です。

髪型のシルエットを大きく変えずに、毛量を調整したいときによく使います。

例えば、今のボブの形は気に入っているけれど、内側の髪が多くて重く感じる。

そんなときには、必要な部分の毛量をセニングで減らす方法があります。

セニングのメリット|今の髪型を保ちながら軽くできる

セニングの良いところは、髪型のフォルムを大きく変えずに毛量を調整しやすいことです。

長さやシルエットをあまり変えたくないときにも使いやすい技術です。

また、髪を結ぶことが多い方にも向いています。

レイヤーで短い髪を増やすと、結んだときに毛束から髪が落ちてくることがあります。

一方、長さを大きく変えずに毛量を調整すれば、結びやすさを保ちながら髪を軽くすることもできます。

仕事や家事で髪をまとめることが多い方には、こうした違いも大切ですよね。

セニングのデメリット|すきすぎると毛先が薄くなる

セニングで気をつけたいのは、髪をすく量と場所です。

毛量を減らすと、髪の中に短くなった毛ができます。

同じ部分を繰り返しすいていくと、毛先まで残る髪が少なくなり、徐々に厚みが失われることがあります。

すると、毛先がスカスカに見えたり、パサついて見えたりすることも。

特に、カラーやパーマによるダメージがある髪では、毛先の薄さがまとまりにくさにつながる場合があります。

量を減らせば減らすほど扱いやすくなる、という考え方は避けたいところです。

髪質や今の毛先の状態を見ながら、必要な場所だけ調整することが大切です。

レイヤーとセニング、実際は組み合わせて使う

ここまで2つの技術を分けて説明しましたが、実際のサロンワークでは、レイヤーとセニングを組み合わせることもよくあります。

例えば、トップに少し動きを作りたいけれど、髪を結べる長さも残したい。

そんな場合は、レイヤーの入れ方を控えめにして、毛量はセニングで調整する方法もあります。

反対に、動きのあるスタイルを作りたいなら、レイヤーを中心に考え、必要な部分だけセニングを加えることもあります。

つまり、レイヤーを使うか、セニングを使うかの二択ではなく、その人に合うバランスを考えることが大切なんです。

髪の量、くせ、ダメージ、希望するシルエット。

そして、結ぶことが多いのか、毎朝ブローやアイロンを使うのか。

こうした条件によって、同じ長さの髪型でもカットの方法は変わります。

美容室で「軽くしたい」を伝えるコツ

美容室で髪を軽くしたいときに、トップのボリューム、毛量調整、毛先の厚みなど希望する仕上がりを伝える方法を紹介した図解

美容室で希望を伝えるときは、「すいてください」「レイヤーを入れてください」という技術の名前まで決める必要はありません。

それよりも、どんなところが気になっていて、どう仕上げたいのかを伝えてもらえるとうれしいです。

例えば、

  • 「トップがぺたんとするので、ふんわりさせたい」
  • 「今のボブの形は好きなので、量だけ少し減らしたい」
  • 「毛先の厚みは残して、動きを出したい」
  • 「仕事中は髪を結ぶので、短い毛が落ちないようにしたい」
  • 「髪が広がりやすいので、まとまりも大切にしたい」

こんな伝え方で十分です。

「髪を軽くしたい」とひと言で伝えるより、普段の悩みや希望する仕上がりがわかると、美容師もカットの方向性を考えやすくなります。

また、髪が多く感じる理由が、毛量そのものなのか、くせや乾燥による広がりなのかによっても、提案は変わります。

美容師に髪の状態を見てもらいながら、相談してみてください。

ゆっこさん

「いっぱいすいてください」より、どう軽くしたいかを伝えた方がいいんですね。

はい。髪型の形を変えたいのか、量を減らしたいのかがわかると、提案しやすくなりますよ。

のぶさん

まとめ|髪を軽くするなら、仕上がりの希望から考えよう

髪を軽くする方法には、レイヤーとセニングがあります。

レイヤーは、髪に段差をつけてシルエットや動きを調整する技術。

セニングは、髪型の形を大きく変えずに毛量を調整する技術です。

それぞれにメリットと注意点があり、実際のカットでは組み合わせて使うこともあります。

トップをふんわりさせたいのか、毛量を減らしたいのか。

毛先の厚みを残したいのか、結びやすさを優先したいのか。

そんな小さな希望を美容師に伝えることが、毎日扱いやすい髪型につながります。

次に美容室で「軽くしてください」と伝えるときは、ぜひ「どんなふうに軽くしたいか」も一緒に相談してみてください。