ゆっこさん
毎朝ヘアアイロンを使う。
だから髪が傷むのは仕方ない。
そう考えると、
「ヘアオイルやトリートメントにお金をかけても意味ないのでは?」
と思ってしまうかもしれません。
たしかに、ヘアアイロンによる熱は髪へ負担をかけます。
でも、だからといって毎日のヘアケアが全部無意味になるわけではありません。
むしろ僕はサロンで、
「アイロンにお金をかけるか、日々のケアにお金をかけるかでも、仕上がりの満足感は変わりますよ」
とお話しすることがあります。
今回は、毎日アイロンを使う人のヘアケアについて。
オイルとエマルジョンの違いや、意外と多い「つけ方の間違い」まで、普段サロンでお伝えしていることを中心に紹介します。
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Table of Contents
毎日アイロンするなら、ヘアケアしても意味ない?
ヘアアイロンなどの高温による熱は、毛髪のタンパク質構造や水分保持などに影響することが研究でも確認されています。
繰り返し熱を加えれば、髪への負担は無視できません。
一方で、毛髪へ特定の成分を事前に処理した実験では、熱によるタンパク質の変化や表面の損傷、切れ毛などを抑える方向の結果も報告されています。
つまり、
「どうせアイロンするから、何をつけても一緒」
とまでは言えないんですね。
もちろん、何かをつければアイロンによるダメージがゼロになるわけでもありません。
だから僕は、
アイロンの使い方と、毎日のヘアケアは別々ではなく、両方を考えるもの
だと思っています。
アイロンの温度や毛束の取り方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 毎日ヘアアイロンするなら何度がいい?美容師が教える温度と傷ませにくい使い方
お金をかけるなら「アイロン」と「毎日のケア」どっち?
ここは、お客様ともよく話すところです。
高価格帯のヘアアイロンには、プレートの素材や構造、プレスのしやすさなど、それぞれ違いがあります。
毎日使う道具なので、アイロン自体を見直すことも一つの選択肢です。
ただ、ヘアアイロンはそれなりに大きな買い物になります。
「今すぐそこまでお金をかけるつもりはない」
という方も当然います。
そんなときは、アイロンを使わない日にも続けられる毎日のヘアケアから見直してみるのもいいと思います。
| こんなとき | 僕ならこう考えます |
|---|---|
| アイロン自体に不満がある | アイロンへの投資も検討 |
| 今のアイロンはまだ使いたい | アウトバスケアを見直してみる |
| パサつきや複数のダメージが気になる | エマルジョンも候補 |
| オイルでベタついたことがある | オイルの種類・量・つける場所を確認 |
どちらか一方だけが正解ではありません。
予算をかける場所によって、できることが違う。
そのくらいに考えてもらうといいと思います。
のぶさん
オイルとエマルジョン、どっちを選べばいい?

洗い流さないトリートメントを探すと、
「ヘアオイル」
「エマルジョン」
のどちらにするか迷う方も多いと思います。
僕は、単純に
オイル=重い
エマルジョン=軽い
とは考えていません。
製品によって処方も仕上がりも違うからです。
ただ、サロンワークで選ぶときの考え方には少し違いがあります。
| オイル | エマルジョン | |
|---|---|---|
| タイプ | 油性成分を中心としたものが多い | 水分と油分を乳化したタイプ |
| 僕が感じる使いやすさ | 製品を選べば軽くまとめやすい | 複合的なダメージが気になる髪に提案しやすい |
| 向いている使い方 | 毛先のまとまりや扱いやすさを整えたいとき | パサつきなど複数の悩みをケアしたいとき |
| 注意点 | 種類・量・つける場所によって重く感じることも | 製品によって仕上がりや配合は異なる |
複合的なダメージが気になるなら、僕はエマルジョンもよく使います
エマルジョンは、水分と油分を乳化させたタイプです。
分かりやすく言えば、マヨネーズのように水分と油分が一緒になっている状態をイメージすると近いと思います。
カラーをしている。
毎日アイロンも使う。
乾燥も気になる。
毛先もまとまりにくい。
そんなふうに原因が一つではなさそうな髪には、僕はエマルジョンを提案することがあります。
ただし、「エマルジョンなら必ず内部補修できる」という意味ではありません。
何を補い、どのような仕上がりを目指す製品なのかは、配合されている成分や処方によって違います。
オイルかエマルジョンかだけでなく、その製品が何を目的に作られているかを見ることも大切です。
「オイルをつけるとベタつく」は、オイルが合わないから?
もこちゃん
これもサロンでよくある話です。
もちろん、そのオイルの質感が髪に合っていない可能性はあります。
でも、それだけではありません。
僕がまず確認したいのは、
- オイル自体が重すぎなかったか
- 使用量が多すぎなかったか
- 根元につけていなかったか
- 髪の表面ばかりにつけていなかったか
というところです。
オイルにも重さがあります。
使い続けているうちに、ビルドアップとまではいかなくても、
「最近なんとなく髪が重たい」
と感じる方もいます。
特に最初からしっとり感の強いオイルを選ぶと、髪質によってはその重さを感じやすいことがあります。
だから、
「一度ベタついたから、私はオイルが合わない」
と決めなくても大丈夫です。
種類と使い方を変えるだけで、印象が変わることもあります。
美容師が使いやすいと思う定番「エルジューダ」
オイルやエマルジョンを初めて選ぶ方に紹介しやすい製品の一つが、ミルボンの「エルジューダ」です。
美容室専売品として展開されているシリーズで、僕自身もこれまで各タイプを使ってきました。
エルジューダにはオイルだけでなく、エマルジョンやブリーチケアなど複数のラインがあります。
そのため、「エルジューダなら何でも同じ」ではなく、髪質や仕上がりに合わせて選ぶことが大切です。
オイルから選ぶなら、僕はFOをすすめやすい
エルジューダの定番オイルには「FO」と「MO」があります。
メーカーでは、
FO:コシが弱く動かしづらい髪
MO:硬さがあり動かしづらい髪
という髪質に合わせた設計になっています。
そのうえで、僕自身がお客様へオイルを提案するときは、重さを避けたい方にはFOをすすめることが多いです。
オイルは人気がありますし、使い方も分かりやすい。
一方で、重めのオイルを使い続けて「最近ちょっと重たい」と感じる方もいます。
そんな経験がある方や、
「オイルを使ってみたいけど、ベタっとするのは嫌」
という方なら、僕はFOから検討することが多いです。
もちろん、髪が硬く、しなやかな動きを出したい方にはMOが合う場合もあります。
FOが全員に正解なのではなく、迷ったときに比較的提案しやすい一本。
僕の中ではそんな位置づけです。
パサつきなど複数の悩みがあるならエマルジョンも
エルジューダにはエマルジョンタイプもあります。
メーカーでは、エマルジョンに水分保持に関わる成分などを配合し、乾かした後もうるおってやわらかく、扱いやすい髪へ導く設計になっています。
僕自身は、
カラーや熱など、いくつかの要因が重なってパサついている髪
には、エマルジョンを選択肢に入れることが多いです。
「オイルにするか、エマルジョンにするか分からない」
という方は、
毛先を軽くまとめたいのか。
乾燥や扱いにくさを含めてケアしたいのか。
このあたりから考えてみてもいいと思います。
実は、商品選びと同じくらい「つけ方」が大切

どんなに髪に合うアウトバストリートメントを選んでも、つけ方によっては、
「ベタつく」
「表面だけ重たい」
「つけているのに毛先がパサパサ」
となることがあります。
特に多いのが、根元から髪の表面をなでつけるようにつける方法。
オールバックにするときや、ポニーテールを結ぶときのように、手のひらで表面を撫でている方が案外います。
僕がおすすめしている方法は少し違います。
1. 先にブラッシング・コーミングする
まず髪のもつれを取ります。
髪が絡んだ状態のままつけるより、先に整えておいた方が全体へなじませやすくなります。
2. 手のひらだけでなく「指の間」にも伸ばす
オイルやエマルジョンを手に出したら、すぐ髪につけません。
まず両手のひらへしっかり伸ばします。
そして、ここがポイント。
指と指の間までなじませます。
のぶさん
3. 根元ではなく、毛先から
最初につけるのは、一番ダメージが蓄積しやすい毛先から。
毛先へなじませてから、手ぐしを通すように中間へ広げます。
指の間にもオイルやエマルジョンがついているので、手のひらだけで撫でるより、髪の内側にもなじませやすくなります。
最初から根元へベタッとつける必要はありません。
4. 時間があれば、もう一度ブラッシング
全体へなじませたら、時間に余裕がある日はもう一度コームやブラシを通します。
髪全体へ均一になじませるイメージです。
ブラッシング
→ 手のひら+指の間に伸ばす
→ 毛先からつける
→ 手ぐしで中間・内側へ
→ 最後にもう一度ブラッシング
商品を変える前に、まずこの使い方を試してみるのもおすすめです。
エルジューダなら使用量も覚えやすい
エルジューダFO/MOのメーカー推奨量は、髪の長さによって次のようになっています。
| 髪の長さ | 使用量の目安 |
|---|---|
| ショート〜ボブ | 1プッシュ |
| ミディアム | 2プッシュ |
| ロング | 3プッシュ |
僕自身も、だいたいこのくらいを目安にお客様へお伝えしています。
これ、毎日使うものとして案外便利なんです。
「ショートだから半プッシュ」
「ロングだから1プッシュ半」
のような微妙な調整をしなくても、
ショート1・ミディアム2・ロング3。
と覚えやすい。
もちろん毛量やダメージ、求める仕上がりによって微調整は必要ですが、最初の基準としては使いやすいと思います。
アイロンを使うからこそ、毎日のケアも考えてみる
毎日ヘアアイロンを使っているなら、髪への熱の影響を完全になくすことはできません。
でも、
「どうせ傷むから、ケアしても意味がない」
と諦める必要もありません。
アイロンの温度や使い方を見直す。
毛束を厚く取りすぎない。
同じところへ何度も熱を当てない。
そして、毎日のアウトバストリートメントも自分の髪に合うものを選ぶ。
全部つながっています。
高価なアイロンへ買い替えるのも一つ。
今のアイロンを使いながら、毎日のオイルやエマルジョンを見直すのも一つ。
どちらが正解というより、自分が続けられるところにお金と手間をかけるのがいいと思います。
最近「前より髪が傷みやすくなった」と感じている方は、アイロン以外にも原因が隠れているかもしれません。
→ 「私の髪、傷みやすい」は髪質のせい?美容師が見るダメージの原因と習慣
毎日のアイロンをやめなくても大丈夫です。
好きな髪型を楽しむために使うものだからこそ、
アイロンも、ヘアケアも、無理なく続けられる方法を選ぶ。
まずは今使っているアウトバストリートメントを、毛先から丁寧につけるところから始めてみてください。
