毎日なんとなくやっているシャンプー。
髪を濡らして、シャンプーをつけて、ゴシゴシ洗って、流す。
それでももちろん洗えるのですが、美容師としてお客様のシャンプーをしていると、ちょっとした洗い方の違いで、泡立ちや洗いやすさはかなり変わると感じます。
高価なシャンプーを使う前に、まず見直してみてほしいのが「どう洗っているか」。
難しいテクニックはいりません。
この記事では、僕が美容室で実際にシャンプーするときに意識していることをベースに、毎日の洗髪で覚えておきたい基本を5つにまとめます。
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Table of Contents
シャンプーは「髪」だけではなく頭皮を洗うもの
シャンプーというと、髪についた汚れを落とすものだと思われがちです。
もちろん髪についたスタイリング剤なども洗いますが、頭皮の皮脂や汚れを洗い流して清潔に保つことも大切な役割です。
だから僕がお客様をシャンプーするときも、毛先をゴシゴシ洗うのではなく、基本は頭皮をきちんと洗うことを意識しています。
そして、洗った汚れやシャンプー剤を最後にしっかりすすぐ。
考えてみると、やることはとてもシンプルです。
美容師が考えるシャンプーの基本は5つ
僕が自宅でのシャンプー方法を考えるなら、基本はこの5つです。
- 絡まりやすい髪は先にほぐしておく
- シャンプー前の予洗いをしっかりする
- 泡立ちが悪ければ無理に洗い続けない
- 指の腹で頭皮をしっかり洗う
- 最後のすすぎまで丁寧にする
全部やっても、特別な道具が必要なわけではありません。
ひとつずつ見ていきましょう。
① 絡まりやすい髪は先にほぐしておく
ロングヘアや、毛先が絡まりやすい人は、濡らす前に軽くブラッシングしておくと洗いやすくなります。
目的は「ブラッシングで頭皮の血行をよくする」といったことではなく、濡れたときに髪がさらに絡まるのを防ぎ、シャンプーしやすい状態にしておくこと。
もともと絡まりがないショートヘアなどであれば、毎回必ずブラッシングしなければいけないわけでもありません。
無理に頭皮をゴシゴシこする必要はないので、毛先からやさしくもつれを取るくらいで十分です。
② シャンプー前の予洗いをしっかりする
僕が自宅でのシャンプーについてお客様に伝えるなら、まずこれです。
予洗いは、しっかりしてください。
髪の表面だけを濡らして、すぐシャンプーをつけるのではなく、指で髪をかき分けながらお湯を頭皮まで通します。
美容室では最近マイクロバブルを使うこともあるので、お湯をためながら汚れの落ち方を見つつ予洗いしています。
特に僕がしっかり流すのが、前頭部と耳の後ろ。
前頭部はスタイリング剤などがつきやすい場所なので、意識してお湯を通します。
そして耳の後ろ。
ここは流し残しやすい場所でもありますが、美容師としてはもうひとつ理由があります。
しっかり流してもらうと、気持ちいいんです。
美容室で「シャンプー気持ちよかった」と言ってもらえるのは、こういう小さなところだったりします。
ゆっこさん
のぶさん
③ 泡立ちが悪ければ、一度流して2度洗い
しっかり予洗いしたら、シャンプーを手のひらに取り、軽く広げてから髪と頭皮へなじませます。
ここで大事なのは、最初からモコモコのホイップ泡を作ることではありません。
適度な泡には髪同士の摩擦を抑えながら、シャンプーを頭皮や髪へ行き渡らせやすくする役割があります。
ところが、スタイリング剤をたくさん使っていたり、皮脂などの油性汚れが多かったりすると、なかなか泡立たないことがあります。
そんなとき僕は、無理やりシャンプーを追加して泡立て続けません。
一度さっと流して、2度目のシャンプーをします。
すると2回目は泡立ちやすくなります。
反対に、最初から十分に泡立って頭皮全体を洗えているなら、毎回必ず2度洗いする必要もありません。
→ シャンプーが泡立たないのはなぜ?泡立ちと洗浄力の関係を美容師が解説
④ 指の腹を使って、大きめのストロークで洗う
頭皮を洗うときは、爪ではなく指の腹を使います。
ただ、「やさしく洗わなきゃ」と思って、表面をそっと撫でるだけにする必要もありません。
美容室でお客様から「気持ちいい」と言ってもらえるのは、やっぱりある程度しっかり洗ったときです。
僕の場合は、指の腹を頭皮に当てて、少し大きめのストロークでしっかり動かします。
細かくシャカシャカと指を動かしすぎると、洗われている側の頭まで細かく揺れてしまうんですよね。
美容室のシャンプー台でそれをずっとやられると、ちょっと酔いそうになります(笑)。
だから、力任せにこするのではなく、指の可動域を広めに使って、大きく洗う。
「しっかり洗う」と「乱暴にこする」は別物です。
頭皮を傷つけるほど強くこすったり、爪を立てたりする必要はありません。
⑤ ロングヘアの毛先はゴシゴシ洗わない
ロングヘアの場合も、僕は毛先同士をゴシゴシこすり合わせません。
頭皮を洗ってできた泡を、手ぐしで毛先までなめすように通すくらいです。
毛先は根元に比べて長い期間、紫外線やドライヤー、カラー、摩擦などにさらされている部分。
濡れている髪を必要以上にこすり合わせないようにします。
スタイリング剤が毛先についている場合などは、その部分にも泡をきちんとなじませてから流します。
もこちゃん
のぶさん
実は「洗う」だけじゃなく、すすぎも大事
シャンプーが終わったら、泡がなくなったところで終了……ではなく、頭皮までしっかりお湯を通します。
特に、
- 耳の後ろ
- 襟足
- 後頭部
- 生え際
などは、すすぎ残しが起こりやすい場所です。
髪の表面をお湯が流れているだけでは、頭皮まで十分にすすげていないこともあります。
指を入れて髪をかき分けながら、頭皮にお湯を届けるようにすすぐのがポイントです。
シャンプーは「どう洗うか」だけでなく、どう流すかまで含めてシャンプーだと思ってください。
トリートメントも「流し残せばいい」わけではない
もうひとつ、お客様によく伝えていることがあります。
トリートメントもしっかり流してください。
「少し残したほうが髪がしっとりしそう」と思う人もいるかもしれませんが、洗い流すタイプのトリートメントは、基本的に製品の使用方法に従ってすすぎます。
僕がお客様をシャンプーするときは、トリートメントをまず毛先中心になじませます。
そのあと、頭皮を少しグリグリっと動かすようにマッサージすることもあります。
これはシャンプー中に頭皮を揉み続けるというより、トリートメントをなじませている時間を使って、気持ちよく過ごしてもらうためのサロンワークです。
そして最後は、きちんとすすいで終了。
「トリートメントを残すほどケアになる」と考える必要はありません。
スカルプブラシや特別な道具は必要?
スカルプブラシが好きなら使っても構いません。
髪が多くて指が頭皮まで届きにくい人などには、頭皮へシャンプーを行き渡らせるための補助になることもあります。
でも、正しいシャンプーをするために必須の道具ではありません。
泡立てネットも必要ありません。
マイクロバブルやファインバブルのシャワーも、僕自身は美容室で使っていますが、それがなければ正しく洗えないわけではありません。
まずは、
予洗いする。
頭皮を洗う。
毛先をこすりすぎない。
しっかりすすぐ。
ここからで十分です。
「いいシャンプー」より先に、洗い方を見直してみる
シャンプー選びについて調べ始めると、
「アミノ酸系がいい?」
「洗浄力は弱いほうがいい?」
「シリコンは?」
と、成分の話がどんどん気になってきます。
もちろん、シャンプーによって洗い上がりや質感は違います。
でも美容師としては、シャンプーそのものを変える前に、今使っているものをちゃんと使えているかも一度見てほしいと思っています。
予洗いがほとんどできていなかった。
泡立っていないまま洗っていた。
頭皮ではなく髪ばかりゴシゴシしていた。
すすぎが短かった。
これなら、シャンプーを買い替える前に変えられます。
→ シャンプーの洗浄成分で何が変わる?美容師が「洗い上がりの違い」から選び方を解説
→ シャンプー、何を選んだらいいかわからない人へ|美容師が考える選び方
まとめ|僕がお客様に伝えているのは、意外とシンプルです
正しいシャンプーと聞くと、何か特別な洗い方があるように思うかもしれません。
でも僕がお客様に伝えていることは、それほど複雑ではありません。
- 絡まりやすければ、濡らす前にほぐす
- 予洗いをしっかりする
- 泡立ちが悪ければ、一度流して2度洗い
- 指の腹を使って、頭皮をしっかり洗う
- 毛先はゴシゴシせず、最後までしっかりすすぐ
- トリートメントも流し残さない
中でも、自宅でまず意識してほしいのは、
予洗いをしっかりすること。
そして、シャンプーもトリートメントもきちんと流すこと。
毎日やることだからこそ、特別なことを増やすより、まず基本を丁寧に。
それだけでも、いつものシャンプーは少し変わると思います。

